「Macに感染するウイルスはない」とか「Macにウイルス対策ソフトは必要ない」という人がいますが、真実でしょうか?
答えは「No!」です。
実際には(非常に数が少ないですが)Macのウイルスは1980年代から登場しています。ただ単に、Macユーザーの数がそれほど多くなかったため、爆発的に流行する前に駆逐されてきただけなのです。
しかも最近はMacやiOSユーザーが増えているため、Mac、iOSを標的にしたマルウェアが急激に増加しています。
では、Macには実際、どんな脅威があるのでしょうか?
ここでは、Macでとるべき正しいセキュリティ対策について見ていきましょう。
Macを取り巻く脅威とは!?
過去にMacを標的にしたウイルスとして発見されているものには、「アプリやシステムを破壊するもの」「全ファイルを削除したり書き換えるもの」「Webブラウザ乗っ取り」など、さまざまなものがあります。
そして近年、増大している脅威としては
- リモートサーバーと通信し、ブラウジング履歴を追跡、キー入力を傍受するトロイの木馬
- 偽のウイルス対策ソフトをインストールさせ、クレジットカード情報を盗むもの
- 60万台からなる感染PCの巨大ネットワーク(ボットネット)を操り、サイバー攻撃をしかける踏み台にするマルウェア
などが確認されています。
このようにMacでもWindowsと同様の脅威が取り巻いているのです。
また、フィッシング詐欺や悪意のあるWebサイトからの情報流出はOSに関係ないですし、Macでは大丈夫でもWindowsユーザーにウイルス付きのメールをばらまいてしまう、など加害者となる可能性もあります。
ですので、今の時代、Macでもセキュリティ対策は必須のものとなっています。
Macの正しいセキュリティ対策は?
Macのセキュリティ対策も基本はWindowsと同じです。次の5つのポイントを必ず確認しましょう。
1.ウイルス対策ソフトを導入する
メールに添付されるウイルス、悪意のあるWebサイトへの誘導、偽ウイルス対策ソフトのインストールによる被害など、OSに関係なく想定される脅威から守ることができます。
また、Windows用のウイルスをブロックすることで「知らない間にウイルスを知人にばらまいていた」という危険も防御できます。
2.ファイアウォールを有効にする
Mac OSの初期設定ではファイアウォールは「切」になっています。ファイアウォールは外部からの不正なアクセスを防御する機能なので、必ず有効に設定しましょう。
他にも「セキュリティとプライバシー」パネルには、「画面のロック」「安全なファイル共有」「確実にごみ箱を空にする」などの高度な設定ができるので、必要に応じてセキュリティを高くしておきましょう。
3.Mac OSのセキュリティアップデートを自動に設定する
ウイルスを作るハッカーたちは常にOSやアプリケーションのセキュリティホール(脆弱性)を探しています。
セキュリティアップデートは、セキュリティホールが発見されるたびに実施されるので、必ず自動実行に設定しておきましょう。
4.ブラウザ、Java、Adobe Flash などのソフトウェアを最新状態に保つ
ブラウザやJava、Flashなどのソフトウェアの脆弱性を突いて、Webサイトを閲覧しただけでウイルスに感染する「ドライブ・バイ・ダウンロード」攻撃が猛威を振るっています。
被害に会わないためには、ソフトウェアを常に最新状態に保つことと、必要がない場合はブラウザのJavaをオフにするなどの対策をとりましょう。
5.怪しいWebサイト、電子メール、ファイルを開かない
出所不明のファイルや、身に覚えのない電子メール、アンダーグラウンドのWebサイトや海賊版ソフトのダウンロードなど、危険が潜んでいそうなものには近づかないようにしましょう。